英語ーひでさん

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NY Times (英字新聞)で日本・世界を読む

「いたずら屋の追悼文 びっくりお葬式」ニューヨーク・タイムズ(英字新聞)を読む

The Best Obituary Ever, and the Wacky Funeral That Followed

最高の死亡記事(追悼文)とそれに続くびっくりなお葬式”

 

アメリカ、コネチカット州の田舎町で、いたずら屋で冗談の好きだった父親の死亡(追悼)記事を娘が地域の友人へ向けてお悔やみ欄に載せ、それがソーシャルメディアで世界中に広がったとの事です。

 

82歳で亡くなったジョー・ヘラー氏の三女が書いた死亡記事によると、亡くなる前の週に「お父様の容態は良くありません “Your father is a very sick man  (病気・”気違い”) 」 と医師が言うと、娘達が口を揃えて 「“You have no idea. “ 全くその通りです。想像できないくらいですよ。 」と応えたとの事です。

 

大恐慌の時代に生まれ、倹約 ”frugality”, とガラクタ集め ” hoarding“と’安っぽい’イタズラ ”cheap mischief“ で育ったとの事です。兄弟や友達がいたずらの犠牲者になったとの事です。

 

小さい時に、お弁当を盗む友達に下剤の入ったケーキやうんちハンバーグのサンドイッチをあげたとの事です。最初に飼った犬も彼が“おなら fart”と名付けたので、お母さんは犬を探すたびに “おなら” と大声で呼ばなくてはならなかったとの事です。

 

娘達が大人になってデートの相手が家を訪問した際は、彼らの車のナンバー (事故記録)とタイヤの減り具合をまず調べ、その後迎え入れた家の中では、散弾銃や漁の手銛(もり)、羊の去勢器を見える所に飾ったとの事です。

 

退職後は、町をうろつく野良犬達を保護するボランティアをして、彼は捕まえたどの “囚人” も殺処分することを許さず、新しい飼い主を見つけ、嫌われて追い返される犬は “ひどい野郎(A**hole)” と名付けて可愛がったとの事です。一方で、豪華クルーザー等を浮かべながら夏の間近くの高級リゾート海岸をうろつくお金持ち達の事は、華やかに並べた語彙で罵ったとの事です。

 

若い時に、富裕地域へ移った会社の場所が肌に合わないと辞め、地元に残って町の巡査役をしたり、ボランティア消防団、雪かき、横断歩道のガイド、町の人たちのお使い役をして頼られたとの事です。亡くなる時は、葬式はせずに庭に穴を掘ってそこへ転がして欲しい “dig a hole in the backyard and just roll him in.” としたとの事です。ゴミ収集場へ物を集めに行く趣味もあったとの事です。

 

“There wasn’t a road, restaurant or friend’s house in Essex that he didn’t fall asleep on or in,” Ms. Heller wrote, adding that her father “left his family with a house full of crap, 300 pounds of birdseed and dead houseplants that they have no idea what to do with.”

「ここエセックスの町の道路やレストラン、友人宅で、父が居眠りをしなかった場所はありません。”」三女は書いている。「家いっぱいのゴミ(フン)を家族へ残しました。300ポンドの鳥の餌や枯れた植木はどうして良いか分かりません。」

 

The obituary implored attendees to wear “the most inappropriate T-shirt that you are comfortable being seen in public with, as Joe often did.”

葬式の参加者へのお願いで「父がいつもしていたのと同じように、人前で着ても平気なら、できるだけ不適切なTシャツを着てお越しください。」

 

On Friday morning, Mr. Heller’s body, in a coffin draped with an American flag, was placed on the 1941 Mack fire truck he helped restore and taken to Centerbrook Cemetery to be buried next to his wife, Irene, who died in 2015, and whom he embarrassed daily “with his mouth and choice of clothing,” according to the obituary.

金曜日の朝、(兵役も務めた) ヘラー氏の遺体は合衆国国旗に包まれ、復元の手伝いをした1941年型のマック製消防車に乗せられ、センターブルック墓地へ運ばれ、2015年に亡くなった妻アイリーンの隣に埋められた。娘の記事によると、妻アイリーンは彼の”口癖と服装”によって毎日恥ずかしい思いをさせられた。

 

Family members followed the fire truck in Mr. Heller’s immaculately restored 1932 Plymouth roadster with, as per his request, a set of plastic testicles dangling from the rear bumper.

家族達は、ヘラー氏がピカピカに復元した1932年型のプリマスロードスターに乗って消防車の後を走り、後ろのバンパーには、彼の希望通りプラスティックの金玉がぶら下がっていた。

 

She said, ‘You just put the ‘fun’ in funeral.’”

三女は言う。「お葬式 ”funeral”の字に楽しさ”fun”を入れただけです。」

 

After the burial, Ms. Heller held the American flag presented in her father’s honor and said perhaps the obit had struck a chord with regular people.

埋葬の後、手渡された国旗を手に持ちながら、彼女の書いた死亡記事がひょっとしたら世間の庶民の人達の心に共鳴したのではないかと、三女は言った。

 

“People like my dad are the backbone of this country,” she said, “and I think the world wants to hear their stories.’’

“父のような人々が、この国の本当のバックボーンなのです。” 彼女は言う。“世界も (ニュースで) こういうような人達の話題をもっと聞きたいと思っているでしょう。”

 

語彙・語法・類語・文法

Obituary  新聞の死亡記事欄  葬式の案内等の情報を載せる

Ever 今までで一番

Wacky ひょうきんな 風変わりの

Funeral 葬式 burial 埋葬 

Frugal 倹約な 

Hoard ~ を集める = collect    hoarder ガラクタ収集家

Mischief いたずら = prank  

Asshole おしりの穴 “バカ野郎”

Dig a hole in the backyard 裏庭に穴を掘る

Fall asleep 眠り込む 眠りに落ちる

A house full of  家いっぱいの

Crap ゴミのようなもの 排泄物 

Pound ポンド = 454g

Birdseed 鳥の餌

Houseplant 家の中の植木

Implore 人 to ~  するよう懇願する

Attendee 参加者

Inappropriate 不適切な appropriate 適切な

In public 人前で in private 個人的に

Coffin 棺桶  = casket    hearse 霊柩車

Fire truck 消防車 = fire engine

Restore ~  を復元する fix 修復する

Embarrass ~  を恥ずかしく思わさせる 

Immaculate 完全な ほころびが1つもない

Per ~ によって 

Testicle 金玉

Dangle ぶら下がる   = hang / suspend

The American flag presented in her father’s honor葬式に使われ畳まれた国旗

Strike a chord with ~  の共感を得る 心に響く

Regular people 一般庶民

 

引用:2019/09/19 NY Times. New York. 2019/9/15 The Best Obituary Ever, and the Wacky Funeral That Followedから抜粋。

nyti.ms

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