英語ーひでさん

英語 ひでさん

NY Times (英字新聞)で日本・世界を読む

「ボストン・マラソン優勝の市民ランナー川内優輝氏」ニューヨーク・タイムズ(英字新聞)で英語を勉強する

 NY Times Sports から、日本のマラソン・ランナーで、2018年ボストン・マラソンで優勝した川内優輝選手を紹介しています。Yシャツとスラックス姿でスポーツリュックを背負い勤務先まで走る写真が載せられています。

 

Yuki Kawauchi Is Distance Running’s Elite Oddball - The New York Times

川内優輝長距離走のトップレベルの変わり者

 

KUKI, Japan — Even from two blocks away the stride was familiar — muscular, insistent, arms low and wide — and the runner could be only one person, Yuki Kawauchi, improbable winner of the 2018 Boston Marathon, hamburger connoisseur and fastest man in a panda costume.

久喜市、日本。2つ街角を越えた先からも足取りで誰だか直ぐ分かる。筋肉質、力強く繰り返す動き、低く広げた腕。この走りは1人しかありえない。2018年ボストン・マラソンでのあり得ない勝者、川内優輝だ。ハンバーガー・ソムリエでパンダの縫いぐるみを着て走る世界一速い男だ。

 

A short time later, Kawauchi was off running again down an asphalt path, wearing a dress shirt, slacks and brown leather shoes. Work started in a few minutes. His office was less than a mile from home. He could time it just right.

(20km強の朝の練習をして、) そのすぐ後、Yシャツとスラックスと茶色の革靴で、川内はアスファルトの道を再び走り出す。 数分後に仕事が始まった。彼の勤務先は家から1マイルもない。時間をぴったり見計らっている。

 

Citizen Runner is Kawauchi’s nickname. Even the exertion that wrenches his face in each race suggests a commoner’s labor.

市民ランナーが川内のニックネームだ。1回毎の大会でしかめ面をする彼の頑張りも、庶民の骨折りを示している。

 

Most of the world’s top marathon runners are full-time athletes who race two marathons a year, one in the spring, another in the fall. Chicago will be Kawauchi’s ninth marathon of 2018. As August faded into September, he ran two in eight days. He has also run two ultramarathons.

世界のトップのマラソン走者達はプロで仕事としてやっていて、春と秋に年に2回のマラソンを走る。シカゴ・マラソンは川内にとっては今年で9回目のマラソンになる。8月が9月になり、彼は8日間の間に2回のマラソンを走った。既に2回のウルトラ・マラソンも走っている。

 

He has adamantly avoided Japan’s corporate running system. He coaches himself, with guidance from his unofficial agent, Brett Larner, a Canadian journalist who has lived in Japan for two decades and operates the website Japan Running News.

彼は、日本の企業陸上のシステムをかたくなに避けてきた。自分で自身のコーチをし、非公式のカナダ人マネジャーからアドバスを受ける。ブレット・ラーナーはカナダ人ジャーナリストで、日本に20年住み、ジャパン・ラニング・ニュースのウェブサイトを運営している。

 

“I can’t imagine going to work the next day,” said Meb Keflezighi of the United States, who won the 2014 Boston Marathon, the 2009 New York City Marathon and a silver medal at the 2004 Athens Olympics. “I can’t walk normal for four or five days. I’m walking downstairs backward. I feel like I’m 80 years old. And he’s going to work and going for a run.”

(ボストン・マラソン後すぐに仕事に戻り数日後に直ぐ別の色々な大会に出ている川内氏を評して、)“次の日に仕事をするなんて考えられない。” 2014年のボストン・マラソン2004年ニューヨーク・シティー・マラソン優勝、2004年アテナ・オリンピック銀メダルのアメリカのメブ・ケフレジは言う。“私は大会の後は4・5日まともに歩けません。階段も後ろ向きに降ります。まるで80歳の気分です。なのに、川内はすぐ仕事に戻ったり走り出す 。”

 

語彙・語法・文法・説明

Distance running 長距離走 distance 距離  long / middle / short  distance running  長・中・短 距離走

Elite ~  世界のトップレベルの プロの エリート

Oddball 変わり者    misfit 外れ者  weirdo 変なやつ freak 気違い

Block  街の1区画 交差点から交差点

From two blocks away 2区画離れたところから

Stride  歩き・走り方 歩幅  大股で速く歩く

Be familiar  馴染みがある 知っている  strange / unfamiliar 馴染みがない

Muscular 筋肉質 muscle 筋肉

Be Insistent  一定に繰り返される   執拗な

Arms (being) low and wide  低い位置で横へ広げた両腕

Improbable あり得ない   im + probable あり得る   not likely あり得ない unbelievable 信じられない

Hamburger connoisseur  ハンバーガーの専門家・ソムリエ・愛好家 = expert  

Fastest man in a panda costume パンダの縫いぐるみを着て走る人の中で一番速い人 記事ではパンダの縫いぐるみで走りきったハーフ・マラソンの写真が紹介されている。

In a costume コスチュームを着て A man in a black suit 黒いスーツの男

Off running 走りだしている 

Down ~  の(道)を    walk down / up the road その道路を歩く 

Asphalt アスファルト pavement 舗装

Path 道 way 道   road 道路   street 通り  trail 登山道等   track 獣道  道 

Dress shirt  Yシャツ  

Slacks スラックス    ビジネス・パンツ = dress pants      khakis  カーキ・パンツ

Leather shoes  革靴 dress shoes フォーマル・シューズ

In a few minutes  2・3分後に

Mile マイル 1mi. (マイル) = 約1.6km

Time ~  の時間をはかる 

Just right ちょうど ぴったり

Citizen 市民 国民      city 町 

Citizen runner 市民ランナー 記事では他に weekend warrior (週末の戦士) という表現でアマチュアのマラソン選手を表現している。 記事では自作のトレーニング器具や飲み物等を紹介している。現在はスポンサーが許されていないが、来年4月に退職しプロを目指しているとする。

Exertion 酷使 exert himself   彼自身を酷使する  exert pressure 圧力をかける

Wrench ~  力でひねる  レンチ    gut-wrenching 胃がひねくれるような    精神的に苦しい

Suggest ~   を示唆する を示す

Commoner 庶民  noble / royal 貴族・王室    

Labor 労働 苦労

Full-time 本職の part-time パートの

Two marathons a year 1年毎に2回のマラソン a year = per year   

Fade into ~  へ自然に移り変わる

Adamantly  頑固に かたくなに  adamant かたくな = determined / resolute / stubborn / firm  

Avoid ~ を避ける

Corporate 企業の corporation 企業 cooperation 協同 

Coach ~  を指導する = train

Guidance 指導  アドバイス ガイダンス

Unofficial agent 非公式のエージェント  マネジャー

Journalist ジャーナリスト

Decade 10年

Operate を運営する = run / organize / manage

Win ~  に勝利する win the medal / prize   メダル・賞を獲得する

The Olympics = the Olympic games

Normal ノーマルに 正常に  normally 普通は  記事ではボストン・マラソンで優勝した翌日の記者会見に出る為、予定していた翌日の帰国と休暇を1日伸ばす為に上司へ電話をする場面を紹介している。記事ではボストン・マラソンの6日後にハーフ・マラソンに出場し、2ヶ月で6つのハーフ・マラソン、1つのフル・マラソン、2つのウルトラ・マラソンに出ているとして、他のトップ選手ではあり得ないスケジュールとしている。記事では、プロ選手は練習を沢山して大会へ出るが、川内選手は大会を練習にしているとする。

Downstairs 階段を下へ 下の階 upstairs 階段を上に 上の階

Backward(s) 後ろ向きに forward(s) 前向きに

Go for a run 走りに行く go for a walk 散歩に行く

 

記事では、川内氏の遺伝子と体格が短距離型であるのを長距離競技に活かしていると紹介したり、肉体内の酸素消費とその効率が日本では珍しく世界のトップレベルだとしている。又、川内氏の記録は世界のトップ選手よりは少し劣るが悪天候の大会や寒期に強いとし、暑さや湿気には強くないので東京オリンピックには自身は興味がないとしている。

 

引用:2018/10/05 NY Times Sports. Yuki Kawauchi Is Distance Running’s Elite Oddball から抜粋。

nyti.ms