英語ーひでさん

英語 ひでさん

NY Times (英字新聞)で日本・世界を読む

「教員達を武装させようとする米国リーダー達 アメリカ銃問題」ニューヨーク・タイムズで英語を勉強する

元兵士で高校教師のASHLEY NICOLASアシュリー・ニコラス氏NY Times への投稿です。

 

米国では武器業界(NRA)や銃所有を支持する力が大きく、トランプ大統領やベッツィー・ディボス教育大臣(両者業界との繋がりが深い)は、学校での銃乱射を防ぐ為に教員達が銃で武装すべきだという政策を推し進めようとしています。

 

教員の銃による武装という案を批判しているエッセイです。

 

(記事ではニコラス氏の兵役中の毎日の戦闘への準備が紹介されている。ニコラス氏は、彼女が戦場で毎日こなしていた事と実際に現在高校で行われている銃撃の避難訓練が似ていて、学校で子供達がなぜ戦闘訓練に近い事をしなければならないのかと嘆いている。)

 

A Combat Zone, With Desks

戦闘地域の中の教室

 

For nine months in Kandahar, Afghanistan, I went through the same routine every day.

兵役中9ヶ月間の間、アフガニスタンカンダハールで、私は毎日同じルーティーンをこなした。

(毎朝、武器を装備し、毎日どこが攻撃されやすいかを確認し、どのように動くか話し合う。)

 

These people would prefer to subject our children to daily interactions with armed guards and our teachers to the awful possibility of using deadly force rather than engage in a principled conversation about gun control. Instead of curbing the violence, our leaders prefer to go on the defensive and fortify our schools against the next semiautomatic rifle that will “inevitably” walk through the door.

トランプ大統領や教育大臣その他)これらの人々は、銃規制について節度をもって話し合うのではなく、むしろ、子供達を武装した衛兵達と毎日顔を合わせるような状況に晒し、教員達に死をもたらす武器を使わせるような選択肢を選ぶ。暴力を減らす代わりに、国のリーダー達は、学校を砦のようにし、(彼らに言わせると、将来“避けられない事態である”)自動小銃による襲撃へ備えさせようとしている。

 

For many of us, spending our youth in a military at war means that we will spend a lifetime memorializing our brothers and sisters who did not come home. That is not a reality that 14-year-olds should have to confront when they head to school for the day. America’s schools should not be a combat zone.

我々兵士達にとって、若い時に戦時中の軍隊で過ごす事は、 帰らない (兵士)兄弟・姉妹達を一生弔いながら過ごす事を意味する。このような現実は、14歳達が毎日学校へ向かう時に直面すべき事ではない。アメリカで学校が戦闘区域になるのはおかしい。

 

全米ライフル協会からの政治資金3100万ドル以上がトランプ大統領選支援に使われたとされている。全米ライフル協会は政治資金だけでなく、テレビや選挙中のメディアキャンペーンで巨額の資金を費やして、少しでも銃規制をしようとする政治家達を徹底的に攻撃し、選挙で勝てなくしてしまう事が知られている。

 

NY Times編集部によるコラムでは、教員達を武装させると米全土で70万人となり、ちょうど米国の現在現役の軍隊全てを合わせた人員の半数となる事を紹介している。また、NY市警察の街中での射撃命中率が3分の1以下と紹介し、現実には将来子供達が教師によって間違って殺されることにもなりかねないと、全米ライフル協会の政治資金に動かされている政治家達を批判している。

Let the Teachers Teach  https://nyti.ms/2EX9Krh

 

語彙・表現・背景

Combat 戦闘 combat zone 戦闘区域

Ashley Nicolas アフガニスタン戦争で米陸軍の諜報部隊の一員として軍役。退役後、高校数学教師を経て、現在はジョージタウン大学で法務博士課程、米法務省インターン中。

Kandahar Afghanistan 米国アフガン戦争は9/11以来現在も戦時中。米国史上の最長の国際戦争。

Go through 〜 をする 経験する の状況をくぐる

Routine 決められた事の繰り返し  

Prefer 〜 を好む Prefer A to B   BよりもAを好む 

Subject 人・モノ to 〜 に晒す   のいいままにさせる の支配に置く

Prefer to subject our children to A and teachers to B

Daily 毎日の

Interaction 会話 交流 inter + action

Arm 〜 を武装する 

Armed guards  武装兵 警備員

Awful 酷い 

Possibility 可能性  possible 可能である impossible 不可能である

Deadly 致命的な dead + ly

Force 力 deadly force 致命傷を与えられる武器

Rather than 〜 よりも

Engage in/on/with 〜に関わる 従事する  engage 〜 関わらせる 雇う

Principled 〜 節度のある  principle 節度 律儀  principal 校長  〜長

Conversation 会話 converse with 人 と話す  反対の事

Gun control 米銃規制 

Instead of 〜 の代わりに

Curb 〜 を減らす

Violence 暴力

On the defensive (批判等に対して往生際悪く)守りに入る 言い訳する

Fortify 〜 を強化する 

Against 〜 に対して

Semiautomatic 半自動 semi 半+ automatic

Rifle ライフル  

Inevitably 必ず起こるであろう  inevitable  必至の 避けられない 

Walk through the door 学校の校門を歩いて入って来る

Spend 〜を過ごす

Youth 若い時期 

Military 軍隊

At war 戦時中の 

Means 〜 を意味する

Lifetime 一生涯

Memorialize 〜 追悼する 

Confront 〜 へ直面させる

Head to 〜 へ向けて出かける

 

 

引用:2018/2/23 NY Times Opinion. 2018/2/22 A Combat Zone, With Desksから抜粋。

nyti.ms